薬剤師が教える!ドラックストアに転職する前に知っておきたいメリット・デメリット
レジ業務ばっかり?薬剤師として成長できない?そんなイメージを持っている方が多いドラッグストア。
でもそれって所詮は単なるイメージでしかありません。みなさんが知らないドラッグストアならではの楽しさもありますし、もちろんつらいこともあります。
ここではドラッグストアへ転職を検討している方が少しでも参考になるように、実際にドラッグストアで働いたことのある薬剤師にしか分からないメリットやデメリットなどを交えながら、店舗の形態別にドラッグストアについて詳しくお話していきます。
目 次
知らない人が多い!都内と地方の違い
ドラッグストアの業態は大きく2つに分けられます。
都内に多く見られる敷地が狭くて数階にわたるフロア展開をしている「ファーマシー型」、それから地方に多く見られる広い敷地を構えた「ドラッグストア型」の2種類です。
実はこのファーマシー型とドラッグストア型とでは仕事内容がかなり異なるのです。
この違いを知っておかないと転職した後になって「こんなはずじゃなかった。」と後悔するはめになります。
都内に多いファーマシー型の特徴
まずなぜ都内にファーマシー型が多いのか。その理由は土地の値段の高さにあります。
どこの都道府県でも言えることですが、街が栄えているところほど土地の値段は高くなりますよね。
そのため、横に広い店舗を作ろうとすると土地代が、かなりかかってしまいます。それを避けるために3階建てとか5階建てとかのように縦に長い店舗にしているのです。
ファーマシーの主な特徴
仕事中も階段を使っての移動が多い
観光客の来店数が高いので英語を喋る機会が多い
医薬品がカウンター内にある
日用品をあまり扱っていない代わりにカウンセリング化粧品が充実している
営業時間が長い。場所によっては24時間営業というところも
フロアが何階にも及ぶので、商品の補充や在庫の確認などの際はしょっちゅう階段で上り下りします。
特に外国から来ている観光客の方はものすごい大量に商品を買われるので、補充量もかなりのものです。
日本語が話せない方ももちろん多く、英語で対応する機会も多くあります。
英語と言っても中学生レベルくらいの簡単な短文が話せたらほとんど問題ありません。あとはジェスチャーや筆記で何とかなるものです。
都内にあるお店は敷地が狭く駐車場もありません。また買い物に来られるお客さまも重いものや大きなものはあまり購入されません。
そのためトイレットペーパーやティッシュ、洗剤や掃除道具などの日用品はそこまで品揃えをしていません。
その代わりに観光客にも人気の高いカウンセリング化粧品の品揃えはとても良く、各メーカーのPBを配置するなどして、いつでも欲しい化粧品が手に入る環境が整っています。
営業時間もかなり夜遅くまでやっており、一部の店舗では24時間営業となっています。
深夜の時間帯はアルバイトや登録販売者だけで営業しているので、薬剤師が夜勤をすることはまずありません。ただし、就業時間が夜の24時などのように遅めになる傾向はあります。
地方に多いドラッグストア型の特徴
地方は比較的、土地代も安いので広々とした店内で買い物ができるドラッグストア型で展開をしている店舗がほとんどです。
専用の駐車場もあるため、大きなもの・重いものを買うのに適しています。
ドラッグストア型の主な特徴
トイレットペーパーからオムツなどのベビー用品、介護用品も多く扱っている
医薬品はお客さまが自ら選んで買えるようにカウンターの外に陳列されている
食料品が充実している
観光客はあまり来ないので日本人のお客さまとの接客がほとんど
営業時間は21時や22時までの店舗がほとんど
これだけ見るとドラッグストア型はファーマシー型と比べるととても働きやすそうな印象を受けます。
店内が広く、幅を取る商品も多く陳列できるためトイレットペーパーや日用品の品数が多いです。
また医薬品はカウンターの外に陳列されているため、お客さまが自分で手にとって見比べることができます。
冷凍食品やお酒、お菓子などの食料品も多く扱っており、店舗によっては小さなスーパーに引けを取らない品揃えです。
観光客もまず来ないので英語の心配はいりません。
営業時間もファーマシー型と比べたらだいぶ短いですね。たまに24時まで営業しているようなところもありますが、多くの店舗では21時や22時までの営業です。
ドラッグストアで働く上で知っておきたいメリット・デメリット
ファーマシー型とドラッグストア型とではお店の特徴がまったく違っていましたね。もちろん、働く上でのメリットやデメリットもそれぞれで異なります。
ここではファーマシー型とドラッグストア型とに分けてメリット・デメリットをご説明します。
ファーマシー型のメリット
都内に多い数階建てファーマシー型の店舗は階段も多くなかなか仕事が大変そうですよね。ではファーマシー型で働くメリットとはどのようなものでしょうか。
①医薬品に関して得られる知識が圧倒的に多い
カウンター内にほとんどの医薬品を置いていることから、お客さまから「〇〇をください」と商品を指名されない限りはこちらが1から選んで薬を紹介します。
お客さま「風邪薬が欲しいんですけど…」
薬剤師「どのような症状にお困りですか?」
お客さま「のどが痛くて熱もちょっとあるんです。鼻水とくしゃみも止まりません」
薬剤師「のどと熱があるならイブプロフェン入りのものが大人の方には効果が高いのでおすすめですね。鼻水がそこまでひどくなければ眠気が出にくいものもありますが…」
このように症状のヒアリングからお薬の提案まですべて行います。
お客さまの要望に合うお薬をいくつかピックアップして、選択肢を与えるということを日々繰り返していくので、ものすごいスピードで医薬品の知識を吸収できます。
数ヶ月勤めていれば商品名を見ただけで中身に何の成分が入っているのかがだいたい分かるようになるほどです。
②頑張りがお店の売り上げにすぐに反映されやすい
「この商品の売り上げをもっと上げたいんだけどな」と試行錯誤して売り場の並びを変えたり展開場所を変えたりするのですが、その結果がかなり早く目に見えます。
客数が多いので売り上げに反映されやすいんですね。売り場を変えることで商品の売り上げが倍以上に変わることも。
自分が頑張った結果がすぐに現れやすいので、モチベーションが維持しやすいです。自分の頑張りが売り上げに反映される、これはドラッグストアならではの楽しみですね。
③出世しやすい
お気づきの方も多いでしょうがファーマシー型はドラッグストア型よりも忙しいです。客数が多く観光客によるまとめ買いが多いためですね。
しかしその分、出世が早いというメリットがあります。忙しい店だからこそ日々の仕事の結果が見えやすくお偉いさん方からの評価が上がりやすいのです。
昇給もしやすいですし、店長やさらにその上のSVへの昇格もドラッグストア型で働いている人よりも早いです。出世を狙っている人はファーマシー型を希望した方が有利です。
ファーマシー型のデメリット
忙しいということはすでに明確ですが、ファーマシー型には他にどのようなデメリットがあるのでしょうか。
①残業が多くなりがち
とにかく忙しいため、やるべき仕事が勤務時間内に終わらないことがけっこうな頻度であります。終わらなかった仕事は残ってやるしかありません。
勤務時間が終わってからお店に残って仕事をしたくないという人は、勤務が始まる前に早めに来て仕事をしていることもあります。
②1日の業務のほとんどがレジ打ち
絶えることなくお客さまが来店されるため業務のほとんどがレジ打ちです。ひたすらレジ待ちの列を捌いていかなければなりません。
もちろん、ただ商品をスキャンしているわけではなく、薬の相談に乗ったり化粧品の紹介をしたりしながらのレジ打ちです。
それでも長い時間レジ打ちをしていると、どうしても薬剤師としてこのまま働いていて良いのかと考えてしまいます。
③販売強化品のノルマが厳しい
先ほどレジ打ちはただ商品をスキャンしているわけではないと言いましたが、そういい切れる理由には強化品の販売も大きく関係しています。
店の売り上げや粗利を上げるために欠かせない販売強化品をレジをしながら、お客さまにご紹介し購入してもらうのも仕事の1つです。
今日はいくら以上売らないとレジ上げができない、1人10個ずつ売るのが目標などとプレッシャーを大きくかけられます。
ドラッグストア型のメリット
地方に多い広々とした店内を構えているドラッグストア型の店舗。ここで働くことのメリットとは何でしょうか。
①落ちついて仕事ができる
店内が人でごった返すなんてことはまずないので、落ち着いた雰囲気の中で広々と仕事ができます。階段もないので重いものを持って上り下りすることもありません。
もちろんペットボトルの補充などで重い商品を運ぶことはありますが、階段がないだけ幾分もマシです。お客さまの対応に追われて店内をバタバタと走り回ることもありません。
②レジ業務をあまりしなくて良い
ドラッグストア型の場合だと一日中レジにこもりっぱなしということがほとんどありません。
レジ以外の業務であるPOP作りや売り場替え、特売の準備などに十分な時間を割けます。そのためやるべき仕事が勤務時間内に終わりやすいというのが特徴です。
③売り上げを伸ばしやすい
店舗では日々、前年度の売り上げを超えることを目標として営業しています。
あなたがレジで医薬品を買うときに「こちらの方が効き目が良くておすすめです!」なんて営業をかけられたことはありますか?ない人の方が圧倒的に多いでしょう。
そうです。ほとんどの店舗で強化品をあまり積極的には売っていないんですね。そのため売り上げの伸びしろが多いのです。
そうすると「この人は店の売り上げを大きく上げた」という評価を貰え、出世の道を踏み出すことも可能です。
ドラッグストア型のデメリット
なんだかのんびり働けそうなドラッグストア型の店舗ですが、デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
①医薬品の接客をする機会があまりない
ドラッグストア型の店舗では、要指導医薬品や1類医薬品の販売時以外では医薬品に関する接客をする機会があまりありません。
お客さまが自由に商品を手に取れるためですね。そのため医薬品の知識は思ったようには付かないかもしれません。
②売り場を替えても結果が売り上げに反映されにくい
比較的落ち着いていることの多いドラッグストア型の店舗の客数はそこまで多くありません。
都内の忙しい店舗が1時間に売り上げる金額を稼ぐのにファーマシーでは丸一日かかってしまいます。それくらい売り上げの規模が違うんですね。
そのため新しい売り場を作っても売り上げ金額に反映されているかどうかが分かりにくいのです。
③薬剤師の人数が少ない
どこのドラッグストアも薬剤師は不足している傾向にあるのですが、ドラッグストア型だとさらに顕著です。
日によっては薬剤師がいないときもあります。そのため休憩中にも医薬品の販売の対応のために呼び出されてしまうことも。
自分1人しか薬剤師がいないこともあるので、急なお休みも取りにくいです。
大手ドラッグストアへの転職が有利になる転職サイト
ドラッグストアのメリットやデメリットをご紹介しましたが、どうすれば自分に合ったドラッグストアに転職できるのか気になりませんか。
それに、本当は広々としたドラッグストア型の店舗で働きたいのに、狭くて忙しいファーマシー型に配属されてしまったら…という不安もありますよね。
せっかく転職するのに自分の希望とは違った店舗に配属されてしまっては転職の意味がありません。そこで活用したいのが転職サイト。
中でも「薬キャリ」がドラッグストアへの転職にはおすすめなのです。
薬キャリがおすすめな理由
もちろん、ただ薬キャリをおすすめしているわけではありません。薬キャリにしかない特徴がちゃんとあるんです。
薬キャリの求人はオーダーメイド
薬キャリは転職希望者に合った求人をただ紹介しているだけではありません。
希望する勤務地にある職場を1つ1つ訪ね、条件を交渉することで転職希望者が希望している条件の求人を作り上げているのです。
つまり、ファーマシー型やドラッグストア型のような希望も通るというわけです。
このようなオーダーメイド求人を用意しているため薬キャリの満足度は95%とかなり高い数字を誇っています。
登録したその日に求人を紹介してもらえる
迅速な対応を心がけている薬キャリは問い合わせメールの返信が速いのはもちろん、求人の紹介スピードもかなりのものです。
最短で登録したその日に最大で10件までの求人を紹介してもらうことが可能。転職活動を早く済ませたいという希望にも沿えます。
ブランクがあってもOK
ドラッグストアへの転職を考えている人の中にはブランクがあって調剤できるか不安という理由でドラッグストアを選んでいる人もいるでしょう。
そのような方も薬キャリなら安心です。ブランクがあっても働きやすい職場を見つけられます。ブランクがあるからと年収に妥協することもありません。
薬キャリが責任を持って希望の求人を紹介してくれます。
まとめ
ドラッグストアは運営している形態によって業務内容がまったく違うんですね。
どちらで働くかというのは転職後の運命を大きく左右します。人によってどちらで働きたいという希望は異なるでしょう。
転職サイトを使わずに転職してしまうと、ファーマシー型とドラッグストア型のどちらの店舗に配属になるかは分かりません。そんなの嫌ですよね。
自分の希望に合った転職先を見つけるためにも「薬キャリ」のような転職サイトを使って満足のいく転職を実現しましょう。
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