ウエルシアホールディングスに転職検討中の薬剤師必見!働き方から評判まで解説
日本のドラッグストア業界を牽引していると言っても過言ではない「ウエルシアホールディングス」。
設立から社名変更を繰り返しているため、名前を知らない薬剤師の方もいるかと思いますが、2016年のドラッグストア業界売上1位の大企業です。
OTCだけでなく調剤併設店舗の多さでも注目されています。今回は、ウエルシアホールディングスに転職したい薬剤師向けに押さえておきたいポイントを解説します!
目 次
ウエルシアホールディングスがドラッグストア業界売上げでトップになれた秘訣
ウエルシアホールディングスについて
薬剤師の方でもドラッグストアで勤務したことのない人はウエルシアホールディングスと聞いてもピンとこないかもしれません。
2016年ドラッグストア業界の売上で堂々1位となったウエルシアホールディングスは、設立が2008年です。
いきなりゼロから作り上げた訳ではなく、旧イオン・ウエルシア・ストアーズのパピコムと、マツモトキヨシグループの高田薬局の共同出資によって設立された新しいドラッグストアです。
ドラッグストアと言えば、マツモトキヨシが代名詞と呼ばれるほどに長年首位キープしていました。
しかし、22年ぶりに首位交代となり2016年はウエルシアホールディングスがNo.1となりました!
会社名 | ウエルシアホールディングス株式会社 |
---|---|
設立 | 2008年 |
従業員数 | 連結20,963人(2017年2月)※薬剤師は3,754人 |
店舗数 | 1,532店舗 ※調剤併設店・調剤専門店:1,025店舗 |
事業内容 |
ドラッグストア事業、調剤薬局、介護事業、海外事業 |
ホームページ | http://www.welcia.co.jp/ |
設立からの流れ
2008年 グローウェルホールディングス株式会社設立
2012年 東京証券取引所市場第一部指定、ウエルシアホールディングス株式会社に社名変更
2013年 ウエルシア関東株式会社、ウエルシア薬局株式会社に社名変更
2013年〜2016年 子会社化と吸収合併
・寺島薬局株式会社のドラッグストア事業をウエルシア関東株式会社に統合
・ウエルシア薬局株式会社による株式会社高田薬局、ウエルシア関西株式会社及び
・ウエルシア京都株式会社を吸収合併
・イオン株式会社の連結子会社化
・タキヤ株式会社及びシミズ薬品株式会社を子会社化
・株式会社CFSコーポレーションを子会社化し吸収合併など
ウエルシアホールディングスは、過去に数回社名変更を行っており、数年の間に子会社化と吸収合併を繰り返しています。
店舗数は1,500以上にも膨れ上がり、ドラッグストア業界の中でも調剤併設店が多い事が特徴です。
ウレシアホールディングスの平均年収について
2016年に今まで首位だったマツモトキヨシを抜いてトップに躍り出たウレシアホールディングですが、平均年収も注目の的となっています。
<ドラッグストア業界売上トップ5の平均年収(2016年)>
会社名 | 平均年収 | |
---|---|---|
1位 | ウエルシアホールディングス | 785万円 |
2位 | ツルハホールディングス | 784万円 |
3位 | マツモトキヨシ | 732万円 |
4位 | コスモス薬局 | 445万円 |
5位 | スギホールディングス | 645万円 |
ドラッグストア売上トップ5の会社の平均年収を見ると、平均年収が高いことが分かります。中でもウエルシアホールディングスは平均年収が特に高いです。
ドラッグストア業界は競争が激しく売上首位ランキングに変動が起きるため、その年の会社売上がボーナスに反映されたりすることで各社の平均年収は多少変動があるようです。
ちなみにウエルシアホールディングスの年齢別平均年収を見てみると
30歳の年収 | 約625万円 |
---|---|
35歳の年収 | 約702万円 |
40歳の年収 | 約760万円 |
45歳の年収 | 約781万円 |
50歳の年収 | 約788万円 |
とのデータがあり、35歳から45歳までの平均年収が他社に比べて高めの結果となっています。
ドラッグストアの平均年収差の原因は何か?
ドラッグストア業界の売上トップ10の平均年収を比較していくとなぜ数百万もの開きが出てくるのか?不思議ですよね。
実は、この年収の差の背景は、OTC単独店舗のみの会社と調剤併設店舗がある会社との違いと言われています。
要するに、OTCの販売だけでなく調剤併設店舗もあると売上が高くなるという結果になっているのですね。
※参考資料<正社員薬剤師の平均年収比較>2015年データ
男性薬剤師 | 女性薬剤師 | |
---|---|---|
薬剤師全体平均 | 587万円 | 502万円 |
調剤薬局大手5社平均 | 476万円 | |
ドラッグストア調剤併設店 | 655万円 | 540万円 |
ドラッグストアOTCのみ | 592万円 | 550万円 |
ウレシアホールディングスでの薬剤師の働き方
ウエルシアホールディングスの大きな特徴として4つが挙げられます。
①主要株主がイオン株式会社(50.54%:2016年)
②調剤併設店・調剤専門店が67% ※ドラッグストア業界の中でもダントツに調剤併設店の割合が高い(他会社は高くて2割程度)
③OTC医薬品も処方箋医薬品の両方を学びたいと希望売る薬剤師に人気の職場
④グループ会社として3つのドラッグストアがある
・ウエルシア薬局(ウエルシア薬局株式会社)
・ドラッグストア・ダックス(シミズ薬品株式会社)
・ハッピードラッグ(株式会社丸大サクラヰ薬局)
それぞれのドラッグストアの特徴を見て行きましょう。
ウエルシア薬局(ウエルシア薬局株式会社)
事業内容 | 保険調剤併設型ドラッグストア |
---|---|
本社 | 東京(東海・関西支社) |
全体店舗数 | 1,543店舗 |
調剤受付店舗 | 726店舗 |
24時間営業 | 124店舗 |
無菌調剤室店舗 | 12店舗 |
ホームページ | http://www.welcia-yakkyoku.co.jp/ |
ウエルシア薬局は、会社の創業は1974年で早期からイオンと業務提携を行っています。
毎年のように子会社化・吸収合併を行い、親会社の東京証券取引所に上場(2012年)と株式会社CFSコーポレーションを吸収合併(2016年)の後、名実共に日本を代表するドラッグストアへと躍り出ました。
※CFSコーポレーションは、ドラッグストアの中では非常に有名で「ハックドラッグ」という名で神奈川県を中心に300店舗ほど展開していたドラッグストア
全国展開のドラッグストア
全都道府県に進出はしていませんが、関東・東海・甲信越・関西・東北・北陸に合わせて1,500店舗以上もの巨大企業です。
24時間営業
約1割の店舗が24時間営業を行っているという驚異的な数字を出しています。
検体測定室
約6分で結果が出る検体測定室の「セルフ血液検査」を行える店舗が84店舗もあります。値段も手ごろな500円に設定されており、生活習慣病の早期発見に貢献しています。
ウエルシア薬局の目玉と言っても過言でないくらい、このセルフ血液検査は話題となっています。
ドラッグストア・ダックス(シミズ薬品株式会社)
事業内容 | ドラッグストア及び調剤薬局経営 |
---|---|
本社 | 京都 |
営業店舗名 | ドラッグストア・ダックス |
全体店舗数 | 54店舗 |
調剤受付店舗 | 17店舗 |
ホームページ | http://www.dacs-shimizu.jp/ |
Webチラシ
京都を中心に展開されているドラッグストア・ダックス。ホームページ上には便利なwebチラシが掲載されており、家でチラシが見られるようになっています。
24時間営業の店舗は少ないですが大半が夜24時までの深夜営業を行っており地域住民に頼りにされている存在です。
ハッピードラッグ(株式会社丸大サクラヰ薬局)
事業内容 | ドラッグストア及び調剤薬局の経営 |
---|---|
本社 | 青森県 |
営業店舗名 | ハッピードラッグ、ドラッグO(オー)、ハッピー調剤薬局 |
全体店舗数 | 81店舗 |
調剤受付店舗 | 12店舗 |
ホームページ | http://happydrug.co.jp/ |
2020年に向けて店舗展開
東北地方を中心に店舗展開を行っているハッピードラッグですが、2020年に向けてドラッグストア75店舗、調剤薬局25店舗の展開を予定しています。
また、病院や介護施設との連携を強化し医療モールに展開していくとのことです。
ウエルシアホールディングスでの薬剤師の働き方のポイント
住んでいる地域によって3つのグループ会社の中から選択できる
OTC専門のドラッグストアだけでなく保険調剤併設店の割合が多い
OTCだけでなく保険医薬品も学べる環境が整っている
全体で毎月約100万枚の処方せんの受付を行っている実績がある
ドラッグ&調剤・カウンセリング・深夜営業・介護といった広範囲な医療ビジネスモデルを展開している
24時間営業・深夜営業を行っている店舗が多数なので基本的シフト勤務体制
保険調剤併設店の全店に「調剤過誤防止システム」の導入がされている
週休2日制で1日8時間労働
中途採用の薬剤師に対する教育制度について
入社時の研修プログラム
中途採用の薬剤師は3ステップの基本的な研修が転職者向けに実施されます。
ステップ1:会社の方向性オリエンテーション、健康食品・OTC販売の知識と接客、薬局での接遇と接客
ステップ2:PDA操作・散剤監査システム操作の説明、介護の取り組みとおむつ実習
ステップ3:レセコン・電子薬歴・音声入力システムの操作、月次報告・内部マニュアル、薬事法規について
専門研修
入社時の研修が修了した後は、各自の能力や専門性を伸ばすために継続プログラムが用意されています。
全体研修
基礎教育
管理者研修
専門研修
特に専門研修では在宅医療を学べたり、海外研修を始め企業人材交流や筑波大学院社費留学なども用意されています。
ウエルシアホールディングスで働く上でのメリットとデメリット
ウエルシアホールディングスのメリットとその評判
子会社化・吸収合併を繰り返している大企業のわりには人間関係が良く派閥がないと評判
社員限定の保育園があるところもある
家族の転勤に伴う引越しがあっても店舗が多いので退職しなくて済む
労働組合が出来て現場の声がトップに届きやすくなると期待されている
新しい人事制度が出来たことで数字だけでなく個人の頑張りも評価反映されると期待されている
他のドラッグストアに比べて給料が高い
保険調剤併設店舗が多いのでOTCだけでなく保険医薬品の両方が学べる環境
残業代はしっかり出る
ウエルシアホールディングスのデメリットとその評判
新人事制度や体制が新しくなっていっているが現場の人員が足りなさ過ぎて反映されない
有給は残るばかりで消化できるような余裕はない
社割制度はあるが%が低く、元々の値段も高めなのであまりメリットを感じない
社員数のわりには社員教育が行き届いていない
強化販売する品が多すぎてノルマが大変
イオングループと自社の組合費を二重に請求される
育休や産休のパート社員が仕事を丸投げして平気で帰ってしまう傾向がある
ウエルシアホールディングスの評判のまとめ
ウエルシアホールディングスは幾度の社名変更と吸収合併により急に巨大化された企業ということもあり、会社の方針を固める本部と現場とでまだ温度差が生じているようです。
新しい働きかたや人事制度、労働組合も導入され始めていますが、社員数が多いのといろいろな会社を吸収合併してできているので、会社の方針が現場に浸透するのに時間を要するようです。
しかし、社員平均年収も非常に高く会社の資本力もあるので、新卒薬剤師が年間で300名以上も入社するという大人気のドラッグストアです。
今後、数年かけて内部調整を行い整備が落ち着いてくると名実共に日本を代表するドラッグストアとなるでしょう。
ウエルシアホールディングスに転職検討してる薬剤師が登録しておきたい転職サイト
ウエルシアホールディングスに転職を検討している薬剤師の多くは、この会社の資本力に注目していると思います。主要株主がイオン株式会社なので安心ですよね。
また、この数年という短期間で多くの会社を子会社化・吸収合併しており、まだ数年は社内の内部調整が行われるので、転職候補先のドラッグストアとしては有望です。
大手ドラッグストアへの転職を希望するときには、単独で転職活動を行わないで大手転職サイトに登録することをおススメします!
転職サイト登録先を迷ってしまう場合は「薬キャリ」は必ず押さえておくようにしましょう!
大手同士の繋がりや、雇用条件についての交渉はプロであるコンサルタントが在籍している転職サイトにサポートしてもらうのが一番です。
転職活動は一人で行うと行き詰まってしまいます。情報量・雇用条件の確認などは上手に転職サイトを利用するのがおススメです!
まとめ
吸収合併によって大きくなった会社では派閥が出来て人事統制がとりにくいといわれますが、ウエルシアホールディングスは今のところそのような人間関係の縺れや派閥閥争いも起きておらず良好との評判です。
今後、内部環境を整えることに成功したら、より一層飛躍するドラッグストアとなるでしょう。
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