薬剤師の平均勤続年数はどのくらい?転職のベストなタイミングは?
勤続年数のことが気になり、なかなか転職を決意できない薬剤師が多いと言われています。
それは、短い期間で頻繁に転職をしてしまうと面接時に採用者側から信用されない傾向があるからです。
では、一体何年勤続経験があれば相手に信用されるのでしょうか?そもそも、参考になる勤続年数なんてあるのでしょうか?
今回は、勤続年数に関して不安で転職を決意できない人に、薬剤師の平均勤続年数のデータと転職のタイミングをお伝えします。
目 次
日本の一般企業と薬剤師の平均勤続年数の比較
まずはじめに日本の一般企業の平均勤続年数を見ていきましょう。平均勤続年数からは、従業員からの人気度が分かります。
また、優良企業であるホワイト企業と仕事環境が劣悪だといわれているブラック企業の差も分かってきます。
平均の目安としては「平均勤続年数は15〜20年で、平均年齢は38〜42歳」となります。
これは、従業員の年齢バランスがよい場合の理想的な数値と言われています。
平均勤続年数20年以上の企業例
サッポロ ホールディング | 23.0年 |
---|---|
本田技研工業 | 23.8年 |
日産自動車 | 20.3年 |
日本のホワイト企業の代表例ですね。
平均勤続年数15〜20年の企業例
・丸紅 ・伊藤忠商事 ・三井物産 ・三菱UFJファイナンシャルグループ
・みずほファイナンシャルグループ ・損保ジャパン日本興亜ホールディング
・アステラス製薬 ・協和発酵キリン ・日本板硝子 ・いすゞ自動車
・第一三共 ・清水建設 ・塩野義製薬 ・NTT など
なるほど!と言った感じの印象ですね。
一方、平均勤続年数が1〜3年という企業はブラック企業と言われています。
ほぼ全員の社員が1〜3年未満で会社を退職するのですから、従業員にとって相当劣悪な仕事環境なのでしょう。
さて、薬剤師全体の平均勤続年数は何年くらいなのでしょうか?全国平均的には、薬剤師の平均勤続年数は約7年というデータが出ています。
世間の一般企業の平均勤続年数と比較すると短めですね。
大手調剤薬局の平均勤続年数は約4〜5年!!
それでは大手調剤薬局の平均勤続年数を見てみましょう!※大手調剤薬局は大半が東証一部に上場しているため、従業員の平均勤続年数が公表されています。
大手調剤薬局の平均勤続年数
アイン薬局 | 4.6年 |
---|---|
日本調剤 | 5.8年 |
クラフト | 4.5年 |
総合メディカル | 6.3年 |
クオール | 5.2年 |
大手の調剤薬局の平均勤続年数は、4〜5年なのです!!
薬剤師全体の平均勤続年数は7年、大手調剤薬局は4〜5年で、2〜3年の年数差があります。この差が生じる理由には何が挙げられるでしょうか?
大手調剤薬局の平均勤続年数が4〜5年の理由
理由1 調剤薬局は女性の割合が多く人生のライフステージで退職をすることが多い
理由2 資格業のため転職が容易である
理由3 基本となる調剤技術を習得した後に転職する
大手の調剤薬局の平均勤続年数が4〜5年と薬剤師全体より2〜3年短い訳は、理由3が最大の理由です。
多くの薬科大学卒業の新卒生はまずは大手調剤薬局に入社します。それは、大手調剤薬局は会社として「薬剤師としての新人教育制度」がしっかり構築されているからです。
社会人として又薬剤師として、大切な基本を教わるに相応しい所は大手調剤薬局なのです。ただその半面、薬剤師は基本的な調剤技術訓練を受けて習得してしまうとどこでも働けるようになります。
大手調剤薬局で一通りの調剤技術を習得した薬剤師の多くが、より良い職場環境を求めて転職をしているわけですね。
ただし、世間一般の企業と比較すると調剤薬局の平均勤続年数は短めですが、薬剤師は専門資格者ということ、女性が大半を占める業界ということから、横並びに比較は難しいでしょう。
これらを総合的に見て、調剤薬局は「大手調剤薬局の平均勤続年数に表れている4〜5年」を平均勤続年数の目安と考えてよいでしょう。
居心地のよい薬局の勤続年数の目安は?
薬剤師にとって居心地のよい職場の平均勤続年数は一体何年くらいなのでしょうか?
これは、一概に断言はできませんが、多くの薬剤師が5年間程度の継続勤務が出来る薬局であれば居心地がよいと考えて問題ないでしょう。
5年継続勤務が可能ならば10年、15年という単位も現実的な話だからです。
では、薬剤師の平均勤続年数基準を5年として、5年以下と5年以上の場合はどのような分類されるでしょうか?
調剤薬局の平均勤続年数の分類
1〜2年 | ブラック薬局 |
---|---|
3〜4年 | 大きな問題なし |
5〜7年 | 平均的・ほどほどに居心地のよい薬局 |
8〜10年 | 人気の薬局 |
10年以上 | ホワイト薬局 |
1〜2年の薬局は、ほとんどの薬剤師が1〜2年で退職しているので、職場環境として適していないと言えます。残業があまりに多かったり、雇用条件が突然変更されたり、中にはトラブルメーカーの従業員が居たりします。
3〜4年の薬局は、さほど大きな問題はないと言えますが、会社の将来性が不安定だったりと薬剤師にとって長くは勤めたいと希望されない環境です。しかし、この辺りは相性もあるので合う人は長く、合わない人は退職するパターンでしょう。
5〜7年は、平均勤続年数として普通の薬局です。
8年以上の薬局は、薬剤師に人気があり非常に居心地のよい職場です。薬局経営者が薬剤師定着に工夫を凝らしていたり、人間関係も良好です。
雇用条件の充実した薬局のポストはなかなか空かない!
実際に薬剤師にとって雇用条件の充実した居心地のよい薬局の求人案件はあるでしょうか?
実際には、あるにはありますが「なかなかポストが空かない」というのが現状です。理由は、薬剤師が辞めたがらないからです。
薬剤師が辞めたがらない薬局の特徴
お給料に不満がない
社内の人間関係が良い
残業が少ない
ノルマがない
有給を所得しやすい雰囲気
関連医療機関・患者さんとの関係も良好
薬剤師が辞めたがらない薬局には、これといった悪いところが見当たらない薬局です。ポイントとしては給料と人間関係に不満がないことが主に挙げられるでしょう。
どの薬局でも同じ調剤業務をするのであれば、給料に対して不満を感じないことは重要ですよね。
狭い薬局という空間で毎日一緒に働く人との人間関係は精神衛生上とても大切なポイントになります。
このような雇用条件の充実した薬局は常に薬剤師が充足していて、空きが出るタイミングはイレギュラーです。
また、会社側が求人する際には、求人雑誌等に広告は載せず転職エージェントに前もって求人の募集要項を伝えている場合がほとんどです。
転職のタイミングとは?
勤続年数のことが気になり、なかなか転職を決意できない薬剤師が多いと言われています。
それは、短い期間で頻繁に転職をしてしまうと面接時に採用者側から信用されない傾向があるからです。
では、一体何年勤続経験があれば相手に信用されるのでしょうか?
平均勤続年数が4〜5年あれば、調剤薬局業界の中での転職は普通と考えてよいでしょう。
しかし、4〜5年未満でも全く合わない環境で我慢してストレスを抱えて身体を壊してしまったりすると本末転倒です。
環境と合わなかったというのも、正当な理由だからです。正当な理由があれば、在職年数を気にせず転職をしましょう!
これがベストな選択で、あなたにとっての転職のタイミングです。
昨今、ブラック企業と言われている会社がニュースになったり訴訟問題にもなっています。そのような環境は多くの従業員を使い捨てする傾向があり、結果的に平均勤続年数も短めです。悪い環境に我慢してしまう従業員はブラック企業を増長させてしまう恐れがあるので注意が必要です。
転職したいと思った時こそがベストな転職のタイミングです。新たな気持ちで活動して、勤続4年以上になるような薬局を探しましょう!!
おススメの転職サイト
薬剤師に人気の薬局に転職したい場合は、求人数の豊富なところを選びましょう!ただでさえ、人気の高い職場のポストは空きません。
求人母数が多ければ多いほど、該当する数は確率的に上がります。また、ポスト空きを狙った転職の場合は、即転職できるように準備しておくことをおススメします。
例えば、コンサルタントさんに「従業員の平均勤続年数が〇年以上の薬局のポストが空いたら声をかけてください」とお願いして面接を組むのもよい考えです。
おススメの転職サイトは「薬キャリ」です。薬キャリは求人数が多いことで有名ですが、それには理由があります!
なんと他の転職サイト20社と提携を結んでいるからです。なかなか空きが出ない人気の薬局もこれだけの求人情報があれば、確率は高くなりますね!
まとめ
今回は、薬剤師の平均勤続年数から転職についてお伝えしました。
世の中の一般企業に比べて薬剤師の平均勤続年数は短めですが、調剤薬局への転職は業界の平均を目安に考えましょう。
しかし、我慢して体を壊してしまったり、勤続年数を気にしすぎてしまうのは本末転倒です。転職は自分がしたいと思った時がベストなタイミングなのです。
ポイント
・大手調剤薬局の平均勤続年数は4〜5年
・調剤薬局業界において4〜5年の在職期間での転職はごく普通
・転職は自分が転職したいと思った時がベストなタイミング
・薬剤師に人気の薬局のポストはなかなか空きがでない
・薬剤師に人気の薬局へ転職を希望する場合は求人案件が豊富なサイトが有利
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